「教えてユニオニオン」労働問題どう解決するの? No.17
神奈川県に住んでいた私は、何とか地元で正社員になれないかとハローワークで職探しをしていたところ、静岡県に本社のある機械関係の会社が神奈川の事業所で従業員を募集している求人票に目に留まり、早速応募をしました。
県を超えた父親のような対応に覚悟をもてた
神奈川県に住んでいた私は、何とか地元で正社員になれないかとハローワークで職探しをしていたところ、静岡県に本社のある機械関係の会社が神奈川の事業所で従業員を募集している求人票に目に留まり、早速応募をしました。
約束と違った事業所でのパワハラ
面接の結果、採用となったのですが、会社から「静岡で欠員が出たからそちらに行ってほしい。いやなら今回の話はなかったことに…」と言われました。
地元神奈川で働けるつもりで応募したので到底納得はできませんでしたが、背に腹は代えられずしぶしぶ静岡での勤務を了解しました。
勤務地が約束と違うとはいえ、ようやくつかんだ正社員の道。期待に胸ふくらませ静岡まで引っ越して勤務した事業所でしたが、この時は、一緒に働く先輩や上司から酷く粗末な扱いを受けることになろうとは思いもよりませんでした。
会社は、「教育の基本は現場でのOJTだ」と称して、入社してから満足いく教育を行ってもらえず。
であれば、現場で直接レクチャーしてもらおうと私が仕事のことについて訊ねても、先輩は無視をし返ってくる言葉は「素人に、馬鹿に何が分かる」というものでした。
たまりかねて上司に相談しても「お前のきき方が悪い。仕事に対してやる気を見せないからだ」と言われてどうすることもできない状況が数か月続いたのでした。
父親のような相談員に背中を押され
もういい加減耐えきれない…。
心身ともに疲れ切った私は、インターネットで調べて連合静岡に相談のメールをしました。
相談員のMさんは、まるで父親のように親身になって一緒に考え、また励ましのメールを返信してくれ、数か月に渡りやり取りが続いた後、面談をさせていただくことになりました。
メールで気持ちが通じ合っていたMさんに、今までに受けた辛いことなどを思いっきり吐き出させてもらいました。
そしてこの面談でのアドバイスに背中を押されて、会社の役員への面談を申出て、静岡での職場環境の悪さを訴え、そもそも求人票に出ていた神奈川の事業所への配置転換を希望しました。(面談する時の注意点もMさんにアドバイスをくれました)
会社の理解もつかの間…
執行役員との面談では、色々と手厳しいことも言われましたが、概ね自分の言い分を理解してもらい、今のままだと私が精神的につぶれてしまうからと判断され、希望通り神奈川への転勤命令が発令されました。
先輩・上司のパワハラから解放され、住み慣れた地で働くことになり、自分の中でも余裕が生まれ、もう一度ゼロからのスタートを切って頑張るつもりでいました。
ところが、ところがです!
神奈川の事業所でも会社の体質的な部分変わらず、さらに静岡での先輩・上司が私に貼ったレッテルがそのまま伝わり、これまで以上に辛く追いつめられていると感じ、たまりかねて連合静岡のMさんにメールを入れました。
一度解決したと思った私からの再度のメールに、Mさんはこれまでと同じように優しく自然に接してくれ安心しました。そして、神奈川にある連合を紹介してくれました。
連合のネットワークに支えられ覚悟を決めた
連合神奈川でも静岡同様、父親のように接してくれる相談員さんに相談をしながら、しばらくは会社の出かたを静観していました。
しかしながら会社の対応はひどくなる一方で、退職を強要するような言動が目立つようになり、挙句の果てには、配置転換から1か月も経たないうちに、また静岡へ再度配置転換するよう辞令が発令されました。
この時、私は覚悟を決めました。
即座に連合神奈川のユニオンに加入をし、会社に対して今回の再配置転換は退職を強要する不当なものであるとして、団体交渉の申し入れを行いました。
会社はきっと、団体交渉に対しては強硬な姿勢で対応してくると思いますが、私は労働審判も辞さない覚悟で会社と向かい合おうと思っています。
なぜなら、連合という各県ごとに労働者を支える組織を持ち、それがネットワークされている、まさに親父の背中のような頼りがいのある組織に守られているのであれば、当事者である私自身が勇気を持て一歩前に出なくてどうするんだ!という思いになれたからです。
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