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倒産時の未払い賃金を国が補償してくれる?

Q

倒産時の未払い賃金を国が補償してくれる?

6ヶ月前から給料が遅配になっており、会社が経営不振から不渡りを出したとのうわさが流れている。まだ数か月分の給料が未払いになっており、退職金も用意されているのか不明である。こういった場合、国が補償をしてくれる制度があると聞いたが詳しく知りたい。

A

法的ポイント

「賃金の支払の確保等に関する法律」(第7条)
「賃金の支払の確保等に関する法律施行令」(第二条、第三条、第四条)

未払い賃金に関して、未払賃金立替払制度というのがあります。
これは一定の要件を満たす企業が倒産した時に、そこで働いていた労働者の中で賃金や職金などの未払いがある場合に、一定の要件を満たす場合で申請をすれば、未払い賃金の八割(上限あり)が立替払いされる制度です。

詳しくは ≫未払賃金立替払制度の概要と実績 |厚生労働省 (mhlw.go.jp)

アドバイス

この制度の適用対象となるのは、1年以上事業活動をしていた会社が法律上の倒産をした場合(中小企業にあっては事業活動が停止し、再開の見込みがなく、賃金支払い能力がない場合で、労働基準監督署長が事実上の倒産状態にあると認定した場合も可)で、法的な倒産の場合は裁判所の申立て(中小にあっては労働基準監督署が事実上の倒産と認定した)日の6ヶ月前の日から2年間の間に退職した者の賃金や支払い期日が到来している定期賃金と退職金のうち、未払いになっているものです。
決まっていないボーナスや解雇予告手当は対象にはなりません。
このケースでは、まだ法的な倒産または事実上の倒産状態ではありませんので、すぐに未払い賃金立替制度の手続きには入れませんが、いつ倒産しても不思議ではない状態ですので、倒産に備えた準備はしておく必要があります。例えば、賃金の遅配に対して何時支払うのかの文書による確認を会社から取っておくことや、未払賃金確認書(未払賃金がいくらあるか)を会社から取っておく必要があります。
こうした対応は個々人では大変ですので、労働組合が無い場合でも従業員の中から代表者数名を選出して会社と掛け合うことが大切です。いずれにしても全従業員がまとまった対応を取ることが大切です。

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