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残業した分、暇なときは早く帰らせる・・・

Q

残業した分、暇なときは早く帰らせる・・・

お弁当の仕出し屋でパート(所定時間6時間)として仕事をしている。
天候により発注量が変動するために、急に忙しくなったり暇になったりする。
これまで暇なときでも工場の清掃などをして6時間働きお給料をもらってきたが、先月から、時間外で働いた時間分を、同じ月の暇な日に早く帰らせて相殺する制度を導入するようになった。
これにより給料がこれまでより減ってしまった。
法的に問題は無いのか?何か対策はありますか?

A

法的ポイント

労働基準法 第15条「労働条件の明示義務」
施行規則第5条「労働条件」
労働基準法 26条「休業手当」
労働基準法 32条「労働時間」
35条「休日」
36条「時間外及び休日の労働」
37条「時間外、休日及び深夜の割増賃金」
  1. 労働基準法第15条では、使用者が労働者を雇用する場合、労働者に労働条件を明示することを義務付けている。そして労働基準法施行規則第5条では、明示すべき労働条件を13項目示し、そのうち1.労働契約の期間、2.就業の場所場所及び業務、3.始業終業の時刻・残業の有無・休憩時間・休日・休暇・交代制の有無、4.賃金の決定・計算及び支払い方法・賃金締め切り及び支払いの時期、5.退職に関する事項の5項目を必ず示さなければならない事項として定め、これ等5項目については、書面を交付して明示しなければならないとしている。
  2. 労働基準法第26条では、天災事変等の不可抗力によるものを除いた事業主の責に帰す休業の場合は、使用者は、休業期間中労働者に平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならないことを定めている。
  3. 同じく労働基準法第32条では「労働時間」について、週40時間、1日8時間を越えて労働させることを禁止している。そして第35条では毎週少なくとも1回の休日をあたえなければならないこと。また36条では、第32条に規程定されている週40時間、1日8時間を越えて残業をさせる場合は、労働者の過半数を超えた労働組合がある場合にはその労働組合と、無い場合には過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁(労働基準監督署)に届出ることによって労働時間を延長させて労働(残業や休日出勤)させることができるとされている。また、37条では、労働時間を延長して労働させた場合には、通常の賃金額の2割5分以上5割以下(法定の8時間を超えた残業の場合は2割5分、法定の週1回の休日出勤の場合は3割5分)の割増手当をしはらうこと。そして1ヶ月間の間にこれ等延長して労働させた時間が60時間を越えた場合は5割以上の割増賃金を支払うこと(中小企業においては3年間の猶予措置)が定められている。

アドバイス

  1. まず、労働基準法施行規則第5条に基づいて、入社する際に会社の明示した労働条件を相談者が了解して労働契約が成立したことになります。成立した労働契約には労働基準法第15条に定められた明示すべき労働条件として1日の労働時間や始業・終業時刻、休日があるわけで、会社が勝手に休日を変えたり1日の労働時間を短くしたりすることは出来ません。つまり、仕事の繁簡によって使用者が契約に反して今日は暇だから3時間で退社してとか明日も休んで欲しいと一方的に決められている労働契約を変更することはできないのです。仮にそうしようとすると、自然災害の影響等、不可抗力による休業以外は「事業主の責に帰す休業」となり、労働基準法第26条に規定される60/100以上の「休業手当」の支払い義務が生ずるという別の問題も発生するでしょう。
  2. ご質問の『時間外や休日出勤した時間分を、同じ月の暇な日に早く帰らせて相殺する』について結論を言えば、相殺はできないということです。仮に一方的ではなく労働者との合意にもとづいて仕事の暇なときに残業や休日出勤の代償措置として休みにしたり早退させても、相殺するのではなく、実際の残業や休日出勤手当を計算して支払うことにしたうえで、代わりに休んだ日の通常賃金を控除することになります。そうすれば、結果として割増手当分(通常の残業は2割5分、週1日の法定休日に出勤し場合は3割5分)は支払われることになります。 但し、労働基準法に定める労働時間の上限は、1日8時間、週40時間ですので、これを越えた場合に労働基準法第37条の割増手当の支払い義務が生ずることになります。(質問者の労働時間は6時間ですので、6時間を超えて8時間までの2時間は法定内の残業であって就業規則や労使協定に支払う旨の定めがない限り割増手当の支払いは必要ありませんので注意。)
  3. ご質問とは少しそれるのですが、労働者の責により遅刻等をした場合に、その時間分を残業して相殺することをできるかという問題も往々にしてあると思います。この場合、労働者から申し出た場合に限り、使用者が同意した場合は有効と考えられるでしょう。
    特段、労働者からの申し出がない場合には、使用者は遅刻控除の処理をするとともに、残業時間分の割増賃金を支払うことになります。
  4. 労働契約法8条の観点からも、一方的に契約内容の労働条件を変更することはできません。
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