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労働条件の一方的な不利益変更はできるのか?

Q

労働条件の一方的な不利益変更はできるのか?

勤務先の業績悪化を理由に一方的に賃金を10%、退職金を30%切り下げられてしまった。不満だが仕方ないのか?会社には就業規則はないが、ある場合に就業規則を一方的に変えられるものか。

A

法的ポイント

労働条件は、労働契約締結時に労使双方の合意のもとに決めたものであるから、その変更を行う時も同様に労使の合意により行うことが原則である。
変更事項が、賃金や労働時間など労働条件の根幹である場合にはさらに厳格な合意が必要である。

労働基準法第2条(労働条件の決定)
労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである。
労働契約法第8条(労働契約の内容の変更)
労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。

一方、就業規則の変更による包括的な労働条件の変更が、認められるかどうかであるが、これまでは労働基準法において、過半数労働者による労働組合の代表者もしくは労働者の過半数代表者の意見徴収しかもとめていなかった。

労働基準法第90条(作成の手続き)
使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。

労働契約法においては、労働者との合意がなく就業規則を変更することにより労働者に不利益な労働条件の変更を原則禁止した。一方で、労働者への周知義務を満たし、かつ、一定の要件を満たした場合については、この原則によらず就業規則を変更による労働条件の変更を認めている。

労働契約法第9条(就業規則による労働契約の内容の変更)
使用者は労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、次条(第10条)の場合はこの限りでない。
労働契約法第10条(就業規則による労働契約の内容の変更)
使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする。

アドバイス

賃金ならびに退職金の不利益変更は、原則的には個別労働者との合意が必要であることを念頭におきましょう。
その上で、その変更が全体におよぶ場合は、就業規則の変更により強引に不利益変更が行われる場合が見受けられることに注意をしましょう。
この場合労働者が、その不利益変更が労働契約法第10条に照らして合理的でないことを主張すれば、使用者はその合理性を立証しなければなりません。
就業規則の不利益変更に関する判例については、「秋北バス事件(最高裁昭和43年12月25日)」や「みちのく銀行事件(最高裁平成12年9月7日)」などがあり、その中では就業規則の変更が合理的であることのみならず、不利益変更に係る代替措置なども必要であるとしています。
また就業規則が労働者に周知されていなければ、不利益変更の内容が合理的であったとしても就業規則の変更による労働条件の変更はできません。

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