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産前産後休暇中に辞めさせることができるのか?

Q

産前産後休暇中に辞めさせることができるのか?

昨年4月に契約期間1年で入社した契約社員です。今年の3月末に1回更新し、いま8か月経過しています。
今年の6月に妊娠していていることがわかり、出産予定日は来年4月ごろですが、そうするとちょうど産前産後の休暇中に次回の契約更新を迎えることになります。
会社に妊娠したことを伝えた時、休みが多くなるであろうことに嫌みを言われたので、もしかしたら次回の更新はしてもらえないかもしれないと心配しています。

インターネットで、産前産後休暇中は労働者を辞めさせることができないと書いてありましたが、もし私が更新されなかったら、これは法的に問題があるのでしょうか?

A

法的ポイント

  • 労働基準法第14条「契約期間等」
    ②厚生労働大臣は、期間の定めのある労働契約の締結時及び当該労働契約の期間の満了時において労働者と使用者との間に紛争が生ずることを未然に防止するため、使用者が講ずべき労働契約の期間の満了に係る通知に関する事項その他必要な事項についての基準を定めることができる。
    【14条②に基づく基準】「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」
    https://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/dl/h1209-1f.pdf
  • 労働基準法第19条「解雇制限」
  • 労働契約法第18条「有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換」
  •  同 第19条「有期雇用契約の更新」
  • 男女雇用機会均等法第9条「婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益扱いの禁止」
  • 育児介護休業法第10条「不利益扱いの禁止」
  • まず、労働契約は6ヵ月とか1年という具合に雇用期間を定める有期労働契約と、期間を定めず定年まで雇用をする契約を無期労働契約の2つに大別されます。
    有期労働契約の場合で、契約期間が満了を迎えたときに次の契約を結ばない場合を「雇止め」と言い、次の契約を結ぶ場合を契約の「更新」と言います。
    「雇止め」は、労働者と使用者双方が決められた雇用期間を合意して結んだもので、その合意内容通りに雇用関係が終了するわけですから解雇ではありません。
  • 次に、お尋ねの「産前産後休暇中は労働者を辞めさせることはできない」との件は、労働基準法の『解雇制限』の事を差します。確かに労基法第19条では、①労働者が業務上負傷したり疾病にかかったり治療のために休業する期間とその後30日間、②女性が産前産後の休業期間とその後30日間、について解雇してはならないと規定しています。つまり、労基法では明確に「解雇をしてはならない」としているのです。
  • しかし、有期労働契約の場合の期間満了による場合であっても、次のように労働契約法(第18、19条)や、雇止め理由が男女雇用機会均等法(第9条)や育児介護休業法(第10条)に違反する場合には雇止めが違法とみなさたり解雇として扱われる場合があります。
  1. 有期労働契約を更新して通算5年を超える労働者が、使用者に対し現契約が満了する日までの間に、満了日翌日から労務提供される期間の定めのない労働契約の締結の申込みをしたとき。―労働契約法第18条(有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換)―
  2. 契約期間が満了する日までの間に労働者が遅滞なく有期労働契約の申込みをした場合であって、使用者が当該申込みを拒絶することが客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないときは、使用者は従前の内容である労働条件で当該申込みを承諾したと見なす。―労働契約法第19条(有期労働契約の更新等)―
    (注)上記の「試用者が当該申込みを拒絶することが客観的に合理的な理由を欠く」とは、例えば当該労働者の業務が臨時的なものではない場合や有期労働契約が反復更新されて長期に及んでいる場合、「定年まで長く働いてほしい」などのように当該有期労働契約が更新されるものと期待することに合理的な理由があると認められるに足りる会社・上司の発言があった場合、有期労働契約の更新手続きが厳格に行われていなかった場合などを言う。
    (注)更新申込みの有効性ではなく、裁判で有期労働契約の無期契約への転移を争った場合、「解雇法理の類推適用」 (雇止めが解雇にあたる) の判例が出ている。
  3. 男女雇用機会均等法第9条の「婚姻、妊娠、出産を理由とする不利益扱いの禁止」
    1. 女性が結婚、妊娠、出産を退職理由として予定する定めの禁止
    2. 女性が結婚したことを理由として解雇することの禁止
    3. 女性が妊娠したこと、出産したこと、産前産後休暇を請求しまたは休業したこと等を理由として、解雇その他不利益扱いの禁止。
  4. 育児介護休業法第10条「不利益扱いの禁止」
    • 労働者が育児休業申出をし、又は育児休業をしたことを理由として、解雇その他不利益扱いの禁止

アドバイス

  • まず、本ケースの場合は、労働者本人が期間の定めのある有期労働契約に基づいて働く方であり、労働基準法第14条②に基づいた「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」を照らした実状把握が求められます。
  • そのうえで、上記の解説を基に、ご自分の業務や更新の手続きの厳格性、これまでに会社や上司から更新を期待させる言動があったかなどを検証してみる必要があります。
    検証の結果、労働契約法第19条に抵触するものであるなら雇止めが違法ということになります。
  • 労働契約法第19条に抵触しない場合でも、会社が雇止めをしようとする場合は上述した「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」に基づいて期間満了日の30日前までに雇止めの予告があるはずです。したがって、会社から雇止め予告があった時点で―基準―第2条にもとづいて「雇止め理由書」の発行を会社に求めてください。
  • 発行された「雇止め理由書」記載の内容が、男女雇用機会均等法第10条の不利益扱いにあたる場合は雇止めは違法ということになるでしょう。
  • さて問題は「どこまで争うか(どんな方法で問題を解決するか)」です。個人加盟のユニオンに加盟して会社との団体交渉による方法や労働審判に申し立てる方法などがあります。また男女雇用機会均等法や育児介護休業法に抵触する場合は、労働局雇用均等室(054-254-5310)に調停を申立てることもできます。
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